2006. 3. 2  いまさらですが
 
 オリンピック面白かったですね。ちょうどスノーボードクロス男子の時は東北へ移動中だったので、車をサービスエリアに入れてナビの小さなディスプレイで観ていたのですが、車内は大興奮でしたね。日本代表の千村選手は我々クロスレーサーの中で現在最も速く多くの優勝を獲得している選手。悔しいけれど強いヤツなんです。その彼がオリンピックの大舞台で非常によい戦いをしていたと思います。また女子の代表、藤森選手は達と同じVector glideライダーということもあり、応援には特に熱が入りました。ハラハラさせるレース展開やラッキーな勝ち上がりがあったりして面白かった。 
 
 しかしどうもオリンピックというとメダルの数ばかりがクローズアップされていて「3位までに入れなきゃダメ!」というような評価がされているように見受けられてなりません。まずオリンピックに出るだけでも凄く大変な事なんです。 
 各競技毎に条件は違いますが、スノーボードクロスを例に取るとSAJ(全日本スキー連盟)に登録し、FIS(国際スキー連盟)のレースに参戦しポイントを獲得する。そしてポイント上位の者がナショナルチーム(男女合わせて10〜20名程度)に選抜され海外のFISレースに参戦し、さらにポイントを獲得していく。そしてFIS最高峰のレースがワールドカップで、これには国毎に出場枠が決められている。よってナショナルチームの中からさらに選抜された男女合わせて数名だけがエントリーすることを許される。そしてオリンピックに出るにはワールドカップで25位以内に一度でも入ること、及び120FISポイントを獲得していることが条件。ちなみに国内のレースでは優勝しても最高50ポイントしかもらえません。ワールドカップ優勝は1000ポイント。 
 だから日本人選手達は海外に遠征しポイントの高いレースに参戦してポイントを取っていくんですが、海外選手のレベルは高くて日本人は予選通過するのがやっとというレベルだったりする。日本人最速の千村選手ですらやっとオリンピック出場資格を満たしたと言うレベル。その彼があの難しいコースで予選を勝ち抜いて、更に1回戦を勝ち上がり16位に入ったというのは快挙だと思うんです。 
 確かにオリンピックには国別、競技別に出場枠が厳しく設定されているため世界トップクラスの選手が多い国ではオリンピック出場資格を満たしていても出られない選手が居るという現象もあり、もしかしたらワールドカップの方がハイレベルだったのかもしれません。がしかし、世界の強豪達にひけを取らない滑りでガンガン攻めて勝負していった姿に、日本人(もちろん自分もね)はもっと行けるんじゃないかって希望が湧いたんですわ。 
 
 こういった内部事情を知っているとレースの見方が変わって、また面白いと思いませんか? 正直、こんなに興味を持ってオリンピック観たことはなかった。まぁオイラもオリンピックを目指してたからなんだけどさ。マスコミも表面的な事柄だけじゃなくて、もっと競技の内面に注目してもらう事は難しいのかな?面白いと思うんだが。
  
 

2006. 3. 6  視界が・・・
 
 いま、車山高原の無料休憩所から日記を更新しています。ここの無料休憩所は無料インターネット、無線LAN、コタツ完備と非常に調子が良いのです。なんで無料休憩所にいるかといえば、車山の常設クロスコースで練習しようと思っていたんだけど、雪とガスによる視界不良で待機中なんです。車山にはお世話になっている千葉のスノーボードショップ「Legna」が開いているスノーボードスクールがあるんです。そこの狭間プロを頼って練習に来たのだ。本来なら晴天率が高いゲレンデで、急斜面もあって面白いゲレンデらしいのですが、レストハウスからはリフト乗り場しか見えません。 
 今日はもうダメかな?ホテルにチェックインしてジャグジーでも入ろうかな?「おいおい!なんかリッチなんじゃない?」って思った?そうです。久しぶりに賞金ゲットしたんです。それも30万円!昨日ジャパンクロスゲームマスターズ新潟・八海山で2位入賞したんです。1位になれなかったことは悔しいのだが、久しぶりに攻めきれた感じでイケイケなリズムを取り戻せた気がします。 
 コースは急斜面を含んだ上下の動きが多いテクニカルな設定。特にスタート直後のキッカー(高さ3mほどの富士山形状の壁)と3段ステップアップキッカーが難所になっていたようだ。オイラは海外レースなどで似たようなセクションを経験していたので特に気にならなかったが、怪我人やクラッシュの問題で公開練習中にコース改修するという珍しいことが起こっていた。オレはどちらかというと流れが悪くボコボコに荒れたバンクを直してほしかったのだが。コースが多少変わっても公開練習でいい手ごたえを感じていたので、クラッシュに巻き込まれなければイケるって確信してた。まあ最近そのクラッシュが多くてノリノリになれなかったんです。 
 レースが始まりスタートでトップを取れなくても後ろから冷静に駆け引きして勝ち上がっていけて、マスターズでは今季初のファイナル進出を果した。そしてファイナルではスタート後に3番手でバンクに進入したが、2番手の選手がコースの荒れでバランスを崩し転倒。これをかわしトップを激走するオリンピック出場を果した千村選手を追いかけたが、追い抜くにはいたらず2位でゴールした。ワールドカップ直前にいい滑りを取り戻せて良かった。この勢いで世界の強豪に戦いを挑んできます。 
 日記を書いている間に天候回復しないかと期待したが、今日は無理みたいです。リッチにホテル泊しちゃお! 
 
  
 

2006. 3. 13  太平洋をクルージング中
 
 またもや遠征に出発しております。今回の遠征地は北海道。まずは富良野のワールドカップ、そして津別のSAJ全日本、本州に戻り山形・蔵王でLegnaキャンプという予定。もちろん北海道や東北方面の観光もしようと企んでおります。富良野だけなら飛行機で行くんですが、津別は酷い!交通手段が乏しすぎ。ゲレンデ近くの宿も空いていないし、富良野との日程も離れている。車が無いと超不便!というわけでフェリーにしたんです。で、どうせ高いお金払って車持っていくなら観光しなきゃ損じゃん?「るるぶ北海道」と「るるぶ東北」を仕入れてきました。 
 
 ところで今回フェリーを利用するにあたって一つ問題が有りました。それは車の種類。以前フェリー利用したときはランクルだったので5m未満の乗用車扱いだったのですが、残念ながら昨年盗難に遭ってしまったのです。現在は幼い頃からの夢だったピックアップトラック(車検証表記:ボンネット)に乗っているんですが、これが問題。長さが5m未満であれば乗用車扱いなのですが、それ以上はトラック扱いで運賃が一気に高くなるんです。オイラの乗っている6m未満のトラックだと片道で1万円以上高い。しかもこれが割引適用した値段らしい。正規価格だと乗用車の2倍以上!ちょっとビビリました。荷物運送目的でなく乗用目的だし、ハッキリ言って運搬量は5m未満のワンボックスカーの方が多いと思うんだが。「なんとか乗用車扱いにならないの?」って交渉したがダメでした。そういえば昔、友人が背面タイヤを外して全長短くしていたことを思い出した。オラのは短くできません・・・。でも、お気に入りの愛車と遠征したいんだからしょうがないよね。ピックアップトラック大好きなんです! 
  
 

2006. 3. 14  旧館に宿泊
 
 フェリーは名古屋のフェリー埠頭から出向し途中仙台に寄港、そして38時間かけて苫小牧に到着します。その間ひとりだしヒマですね。丁度良いので今シーズン全くできていない写真の整理と日記を書こうと思ってパソコン持参しました。それからNintendo DSを借りてきました。ホントは買おうと思っていたんですが、いま何処にも売ってないんですね。ソフトは「えいご漬け」と「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」。これどちらも手強いッス。ワタシ頭ヤワラカクナイネ。ちなみにロールプレイングゲームは嫌いです。我が家にはゲーム機すら有りません。 
 
 そんなこんなであっという間に時間は過ぎて苫小牧に到着。そこから20分ほど走って千歳空港で桐村選手と合流し、富良野まで120kmほどを移動。ビデオ観ながらなのであっという間でした。 
 今回の宿は富良野プリンスホテル。ちょっと良いんでない?って思うでしょ?実は富良野プリンスには新館と旧館があって、日本人選手団は旧館に宿泊。他国の選手は新館に宿泊。旧館のワックスルームはプレハブが1つだけ。クロス、パイプ、アルペン合わせて20人以上も日本人選手がいるのに。他のプリンスに比べ部屋も狭い。部屋によっては冷蔵庫もない。旧館には大浴場も有りません・・・。クロス会場は新館の前。旧館と新館はシャトルバスで5分、リフトだと乗り継ぎが必要で20分程。なんで旧館なんだ?どうせなら新館に泊まりたかった。 
  
 

2006. 3. 16  公開練習
 
 ワールドカップのコースは飛び系。バンクはあるけどそれ程きつくなくてウェーブやキッカーがメイン。しかも緩斜面なので上手くセクションを繋がないとタイムが出ないのだ。昨日の公開練習初日は湿雪が降ったこともあり全然板が走らなくて、キッカーではオーリーしないと届かない程だったが、今日は暑かったので板も走ってセクションを上手く繋げられて気持ちよかった。2日も滑り込む時間があったのでコースにも慣れ、ナショナルチーム員同士で一緒に滑れ充実したトレーニングができた。この調子ならイイ感じで予選通過できそうですわ。 
 
 夜にはウェルカムパーティーが開催された。スノーボードクロス、ハーフパイプ、アルペンと全ての種目が開催されるだけあって、多くの選手や関係者が集い、さすがワールドカップ!といった盛大なパーティーが開かれた。しかしこういうパーティーで乾杯までに30分にもおよぶ挨拶が続くのはしょうがないモノなのだろうか。誰も聞いてないのにね。外人さんは待ちきれず寿司喰っていましたね。その気持よく判る!「挨拶は短いほど良い」ってみんな思っているのにね。催し物として「ヘソ踊り」や「和太鼓演奏」などが披露された。「ヘソ踊り」は外人選手の眼にどう映ったのか疑問だが、和太鼓すげぇかっこ良かった。 
 明日はクロス本番なので、我々は早々に会場をあとにした。 
  
 

2006. 3. 17  初ワールドカップ
 
 朝起きて外を確認すると天候は晴れ。一番柔らかいハイフッ素ワックスを入れていたので、晴れてくれて良かった。早起きして準備を整え、いざ戦いの舞台へ。 
 コースは少々改修されたものの繋がりがスムースになってイイ感じ。ワックスも問題なく気持ちよく公開練習を終えることができた。林の出走は最後。つまり出場選手の中で一番ポイントが少ないんです。男子出場選手38名。予選通過人数は32人。実力的には6名抜かさないと決勝には行けません。 
 早めにワックスを仕上げてみんなの滑りをチェック。しっかりコースをイメージし気持を整えて予選1本目スタート。滑り出してすぐワックスが合っていないことに気が付いた。スピードが乗らず公開練習で飛び越せていたキッカーが届かない。バンクも遅い。「こんなんじゃヤバイ」って感じ、なんとか板を走らせようと頑張って運動したがタイムは最下位。公開練習から待っている間に雪質が変化してワックスが合わなくなってしまったらしい。ノーミスで最下位は悔しい。 
 なんとかワックス合わせなければ実力出せないまま終わってしまうので、クエスト柏崎氏(http://www.9est.com/)にお願いしてワクシングしてもらった。柏崎氏は今回トップタイムをたたき出した外人選手もサポートしており、いつもワックスの相談にのっていただいている頼もしい方なんです。予選2本目はその外人選手と同じワックスを施してもらい3秒タイム縮めることができたが、昨日ホットワクシングで入れた柔らかいハイフッ素ワックスがどうにも邪魔して板の走りはイマイチ。結果は予選落ちで37位でした。大事な場面でワックスミスしたことが非常に悔やまれます。 
 日本人で予選通過したのは高橋翔と長嶋ユウヤの2人だけ。ワールドで予選通過するのはホント大変な事なんです。その期待の2人も決勝第1回戦で惜しくも敗退してしまいました。外人選手ってワックス適当っぽいけど、サポートがしっかりしているし何より板を走らせるのが上手い。体が大きく重い選手が速いのは判るが、小さい選手もそれに劣らず速かったりする。あの速さは体格だけの違いじゃないんだ。改めて海外選手の強さを目の当たりにしました。悔しいです。またワールドの舞台に立って、海外選手達の速さを身につけたいですわ。 
  
 

2006. 3. 18  ハーフパイプ
 
 今日はワールドカップ・ハーフパイプの日。しかしコーチの情報だと昨日までのクロスコースを残してあり練習できると聞いていたのだが、朝ゲレンデに行ってみると半分ぐらい潰されていてとても練習できる状態じゃなかった。やる気満々だったのに・・・。諦めてハーフパイプのワールドカップを観戦することにした。オリンピックに出場した日本人選手も多く参戦しており素晴らしい技が披露されていた。正直ハーフパイプの選手ってよく知らないんだけど、高さとローテーションがヤバイ。観客を大いに沸かせていました。 
 ワールドカップを満喫して早々に富良野をあとにした。何処にも寄らずニセコまで移動して「RAMBLE」というバックパッカー(安宿)にチェックイン。ここは昨年まで「Bowls inn」という名前だったのだが、リビングを鉄板焼きの店にして宿泊スペースを減らして名前を変えたらしい。 
 ニセコはここ数年、外貨狙いのリゾート開発が進んでおりオーストラリア人によるバックパッカーの買い取りや宿泊施設の建設、外人向けマウンテンガイドサービスなど大きな変化が訪れている。どの飲食店に行っても外人さんがいるぐらい観光地なんです。南半球はバブル? 
 まあそんなことはどうでもいいが、3月末にもかかわらず良い雪降ってますぜ〜。パウダーですわ。 
  
 

2006. 3. 22  ナイター
 
 ニセコに来てもう4日。明日は津別に移動しなければならない。あとニセコを滑れるのも今日だけ。なんだかんだ完全にOFFにしたのはたったの1日だった。体が休まっていないかも?でもこの時期にこんな良い雪降っているから滑りたくなっちゃうよね。もちろんパウダーの下には硬い氷があるので、ハイシーズンのような浮遊感は味わえないが、ホント良い雪なので十分楽しめます。今年は雪の降り方が異常でヒラフのセンター4リフト下「スーパーコース」は、1月中旬から雪崩の危険性があるということでクローズ。ヨダレが出るほど楽しそうだし危険とは思えないんだけど、オフピステに寛大なニセコヒラフが決めたことなので我慢です。ローカル達も入りたいのをぐっと我慢しているようです。そこに入ってリフト券を没収されている人達も居ましたけどね。気持はよ〜〜〜く判ります。でもやっぱりニセコ最高ですわ。 
 
 昼頃には雪質の問題なのか?板が全く走らなくなってきたので宿に帰った。そしてワックスを塗り直してからナイターに出かけた。ナイターの方が雪も締まって滑りやすいし、人も少なくて楽しいのだ。ヒラフのナイターエリアはかなり広く、ハイシーズンなら昼間に食い荒らされたパウダーがナイターで復活しているなんて事もあるので、ローカル達は午前中とナイターを滑ったりする。板もよく走ったので気持ちよく滑りを堪能した。これで今年オイラのニセコは終了。来年はハイシーズンに長期で滞在したいな。 
  
 

2006. 3. 25  今期最後のクロス
 
 今日はSAJ全日本スノーボードクロスの日です。これが今期最後のクロスゲームになります。またこのレースで来期のナショナルチーム選考をするということなので非常に大事なレースなんです。コースは今までのSAJレースの中では一番まともなコースだったのではないでしょうか。特に殺人セクションも無くセクションの繋がりもまずまず(SAJにしてはという意味で)のコースだが、問題は雪質。昨日の公開練習でも雪が降っていて板が走らなくて困っていたんです。この時期にしてはホント良い雪が降ってるんですよ。 
 
 ちなみに津別スキー場はすでに今期の営業を終了しているのでゲレンデにいるのは大会関係者のみ。いつも大して観客いないけど何も営業が終わったゲレンデでやらなくても良いんでないの?しかも北海道のはずれだし。なにか利権がらみでこの場所に決まったのでしょうか? 
 
 昨日のワックステストでは硬めのベースワックスに硬めのグラファイト系フッ素ワックスがそこそこ走っていたのですが、予選一本目で昨日と同じワックスだと10番手のタイムしか出せなかった。トップから2秒も遅れている。これでは予選通過してもこれじゃ本戦で負けてしまう。なんとかワックス合わせなければならないと思い、板が走っている選手のワックス情報をリサーチ。するとGET UPの菊地さんが時折雪が降っている状態にもかかわらず「柔らかめハイフッ素ワックス」をチョイスしていたので、これを真似して自分の板に合わせてアレンジしてみた。 
 
 最近感じたことなんですが「滑走面の違い」「体重の違い」で、同じワックスでも走りに違いが出るんです。林の乗っているVector glide・KINT UNは雪質にもよりますが普通より硬めのワックスが合うようです。 
 そのアレンジしたワックスチョイスは、もしかしたら全然走らない可能性が有ったのですが、僅かな可能性にかけて2本目行ってみました。スタート後のウェーブでは引っかかり無くスムーズに走って行き、後半まで特に問題なく滑りきることができた。そしてタイムは一気に2秒以上縮めて2位を獲得。久しぶりにワックスがビッチリ合った。走る板って気持ちイイ! 
 
 この勢いで決勝1回戦、クォーターファイナル、セミファイナルと全て1位通過できた。よ〜し、今日は良い感じ。ファイナルもこの調子で!というのは甘かった。アルペン2名と体のでかいフリースタイラーとの戦いは厳しいモノだった。まずスタート後みんなの板も走っていたので前に出られず、アルペンライダーの異なるラインを何とか抜こうとラインを変えて攻めてみたが逆にミスが出てしまった。そして最後まで抜くことができず4位でフィニッシュ。結果は凄く悔しいがワックス合わせられた事は非常に嬉しかった。今年の雪は非常に難しく、ワックスミスが多かったんです。 
 
 なんにせよ今シーズンのクロスレースは終了!お疲れ様です。ここから達の一人旅が始まります。 
  
 

2006. 3. 26  網走
 
 昨日のうちに網走まで移動してホテルに泊まった。SAJレースは大会進行が非常に速くてワックス塗る時間がほとんど無いほどなので、ホント疲れてたんですわ。だから宿に泊まって旨い寿司喰ってゆっくり寝ました。 
 そして今日はゆっくり起きて、観光の手始めにまずは網走刑務所を観に行った。もちろん刑務所は現在も稼働中なので外観を眺めただけ。それから網走監獄博物館に行って過去の囚人の扱いや北海道開発の歴史を見学。知らなかったけど囚人達の労働によって北海道は切り開かれていったんですね。 
 一人でゆっくりと見て回ってから、次は流氷博物館に行った。生きてるクリオネや氷温庫に保存されている流氷触って観光を満喫。ホントはオーロラ号に乗船して本物の流氷を観たかったのだが、今年は流氷が早くなくなってしまったので今は観ることができないらしい。 
 
 網走を満喫したので次の目的地ウトロ温泉に向かった。ウトロ温泉は知床半島にあって温泉をたのしもうと思っていたのだが、冬はやっぱりオフシーズンみたいで冬季休業の施設ばかりだった。カムイワッカ湯の滝とかも観たかったのだが、道路が冬季閉鎖のためたどり着けなかった。やっぱり北海道観光は夏かな?人が少ないせいかそこら中に蝦夷鹿が居ましたね。車でひく可能性大です。 
 気を取り直して屈斜路湖に向かった。しかし着いた頃にはすっかり陽は暮れていたので、今日は湖畔の駐車場で寝ることにした。昨日ホテルと寿司で贅沢したから今日は車中泊です。星が凄い綺麗だぁ〜。 
  
 

2006. 3. 27  根室激走
 
 昨日の夜からなにか動物の鳴き声が聞こえていたのだが、朝になってそれが白鳥の鳴き声だということに気が付いた。朝早いので観光客の姿はまだ無く、湖畔には多くの白鳥たちが羽を休めていた。餌付けされているせいか人を怖がる様子もなく、かなり近づいて写真を撮ることができた。白鳥に満足して摩周湖に移動しようとしたところに、春日部ナンバーのおじさんが声をかけてきた。おじさんは定年退職後に車で一人旅の途中だという。名古屋ナンバーのオイラの車を見て、同じ旅行者だと思って声をかけてくれたらしい。旅の情報交換や世間話を1時間ほどして摩周湖に向かった。なんか旅っぽくなってきたね〜。 
 
 摩周湖は氷で覆われてひっそりと息を潜めているようだった。しかし湖を眺める以外に見るところはないので、早々に次へ移動。次は根室半島の先端、納沙布岬に行った。そこからは北方領土は見ることができた。一番近いところで数キロの距離にあるのに、そこは現在日本の領土ではない。至るところに「北方四島は日本固有の領土」や「返還せよ」の文字が見て取れる。領土って問題は非常に難しい問題だと思うが、ぶっちゃけ北海道だってアイヌ人から奪った土地なんじゃないの?土地を獲ったり獲られたり・・・宗教問題と一緒で根は深い。オイラにゃ理解不能です。 
 
 次は厚岸で牡蠣を食べるため西に進路をとった。途中の景色はニュージーランドを思わせる感じで面白かったのだが、次第にそれにも飽きてきたのでビデオ見ながらの移動になった。映画一本観る間に厚岸に到着。牡蠣を食べる前に近くのアイカップ岬に行った。此処は恋人達の集う岬らしいのだが、オフシーズンで誰もいない。景色はなかなか素晴らしい。そして熊笹の生い茂る岬の先端に鐘の2つ付いたモニュメントがあり、本来は恋人同士でその鐘を鳴らすしいのだが、残念ながら一人旅なのでオイラが2つの鐘を鳴らして微妙な気分で岬をあとにした。 
 
 そして待望の牡蠣を食べに「鮨の桜亭」にいった。ここの牡蠣コースが雑誌に取り上げられていたので、当然牡蠣コース8品をオーダー。酢ガキ、牡蠣の柳川鍋、牡蠣フライ、牡蠣鮨、牡蠣汁、焼き牡蠣、牡蠣のピリ辛煮、シングルシードの生牡蠣とどれも美味しかった。贅沢な幸せ感じちゃいましたね。 
 
 腹が満足して次どこ行こうか地図みて探していたら釧路ラーメンが気になった。魚系の醤油スープにちぢれ麺が旨そう。釧路に着くまでには腹がへるだろうということでさらに西に向かった。釧路に着いて雑誌に載っている店を探すが、定休日か売り切れで閉店していた。う〜ん残念。ラーメンは諦めて温泉入って適当なパーキングエリアで車中泊しました。今日はよく走った。明日は帯広で豚丼くいたな。 
  
 

2006. 3. 28  カルルスって白?
 
 朝起きてまず帯広に向かった。もちろん豚丼を食うためだ。10時頃には帯広駅に着いていたが、お店は11時からなので近くの緑ヶ丘公園に行ってジョギングした。平日の朝に見知らぬ土地で気持ちよくジョギングできる事に幸せを感じつつ、残雪を踏みしめながら軽く汗をかいた。そして待望の「ぱんちょう」の豚丼を食いに行った。店は開店後間もない時間帯にもかかわらずほぼ満席。オイラ一人なのですぐに相席で座ることができた。ここのメニューは豚丼のみで4種類有るが、それは豚肉の量の違いのようだ。せっかくなので一番高い「華」を注文。炭火で焼かれタレにつけられた豚肉が丼からはみ出して盛りつけられ運ばれてきた。米は見えません!味は文句なく美味しくて、あっという間に食べてしまった。北海道って旨いモノいっぱいだぁ〜。 
 
 さて、次は何処へ行こう?ここから海沿いに苫小牧方面に行くか山の中を行くか?地図を眺めていたら「登別温泉」が目に付いた。登別といえばカルルス。昔ツムラの入浴剤CMで聞いたことがある「登別カルルス」で乳白色の湯に入りたい。早速最短距離の道を激走した。結構距離あったが明るいうちに登別カルルスに到着。そして適当に見つけた温泉宿「山静館」に入った。早速風呂に入るが何だか変だ。湯が白くない!まったくの透明じゃないか。友人にネットで確認してもらったところ、「入浴剤は乳白色にしてあったが、実際のカルルスは青みがかかった透明の湯」ということだ。カルルスの湯は大変気持ちよかったのだが、入浴剤のせいで夢砕かれて気持よさ半減。まぁでも、さっぱりしたさぁ〜。 
 
 さて、次は何処に行こうか?洞爺湖観たいけど日が暮れて天気も悪いので景色を眺めるのはもう無理。今日中に函館近くまで行って、明日は函館観光じゃ!(すでにスノーボーダーの日記ではなくなってきたな・・・) 
  
 

2006. 3. 29  はぁ〜る〜ばる〜来たぜはっこだってぇ〜〜〜!
 
 やってきました函館。さっそく行ったのは朝市。函館といったらイカでしょう!定食屋でイカの入った海鮮丼を朝食として頂きました。う〜ん、当たり前だが旨い。朝から贅沢だわ。 
 さて次は函館の街並みを観てまわることにした。ここ函館は海外との貿易で栄えた街だけに教会やら洋館などが多く残っている。旧函館区公会堂、旧イギリス領事館、北方博物館、いくつかの教会などを見て回った。オイラはアイヌの人々がどのように暮らしていてどのようにして居なくなったのか知りたかったのだが、何処に行ってもこの件に触れている説明を見つける事はできなかった。非常に心残りだ。 
 
 そろそろお昼なので五稜郭に移動して「あじさい」で函館ラーメンを食す。函館ラーメンといえば塩ラーメン。澄んだスープに細めの麺。さっぱりとして非常に旨いです。 
 満足したら次は目の前にある五稜郭タワーに登って五稜郭を上から眺めるが、生憎の天候不良と湿気で窓が曇ってよく判らない。でも星型の外堀が非常に格好いい。これは外敵から攻め入られた際の死角を無くす形らしい。そしてここが新撰組最後の舞台となったということを初めて知りました。歴史って学生のころ暗記が苦手で嫌いだったけど興味を持つと面白いね。やっぱりテストのための記憶科目だから面白くないんだろうな。五稜郭博物館をみてぐるっと敷地内を歩いてまわってから五稜郭をあとにした。 
 
 まもなく日が暮れるので函館の夜景を見てからフェリーに乗ろうと思ったのだが、天候不良で夜景は見ることができなさそうなので早々にフェリーに乗って青森に向かった。北海道で低気圧が2つも発生しているせいで海は大荒れ。まっすぐ歩けないほど船は揺れていた。 
  
 

2006. 3. 30  松島や、嗚呼松島や。
 
 完全に旅とグルメの日記になりつつあるな。スノーボードネタがご無沙汰ですが、今日は昨日からの積雪でパウダーが楽しめそうなので八甲田山に行こうと思った。しかし恐らくゴンドラが動いていないので諦めて八幡平に行くことにした。道中かなりの積雪があり除雪作業や事故っている車に阻まれながらも9時には八幡平に到着。麓は積雪もなくそれほど天候も荒れていなかったのだが、八幡平に着いたらいきなりの猛吹雪。5m先も見えないほど。強く吹雪くと車のボンネットすら見えません。これは危険だ。公衆トイレの入り口も雪で埋まっている。当然ゲレンデもクローズしているので、今日滑るのを諦めて観光に変更! 
 
 ここからだと中尊寺金色堂が近い。以前一度行ったことがあるのだが金色堂の拝観料800円をケチって観ないまま帰ったんですわ。その心残りを補完しに行きました。金色堂は思いのほか小さかったけど「よくこんなモノ作ったな」って感じでした。木造の建物に金箔や蒔絵で装飾することが仏教的にどんな意味があるのか?それを感じ取ることはできませんでしたが、職人さん達の素晴らしい技術には脱帽です。博物館には金や銀で写経した書物も展示してありました。当時の人の派手好きなDNAは、現代でも大阪のおばちゃんファッションの中に脈々と息づいていますね。 
 
 金色堂を堪能したあとは、あこがれ?の「松島」に向かった。くどいようですが歴史に疎いオイラは「松島」がなんで有名なのか知りません。とりあえず行ってみたら松の生えた小さな島々が海に浮かんでいる穏やかな景色が広がっていました。俳句とかで有名らしいのだが、石碑に彫られた俳句を詠んでみても理解不能なのでそこそこ見て回って蔵王温泉に向かった。明日は蔵王のパウダーいただきです。 
  
 

2006. 3. 31  さ、さむい・・・。
 
 昨日から降っている雪は10〜20cmほどつもり、まだ止む様子はない。パウダーに期待してゲレンデに行ってみると思ったより吹雪が強い。雪面が見にくくて酔いそうだ。 
 ここ蔵王は比較的緩斜面が多いので、こんな新雪と強風では板が走らず止まりそうだ。下地はカチカチの氷でその上にハイシーズン並みのパウダーが乗っているコンディション。それでも急斜面の端に残った新雪は結構楽しい。 
 コースを一通り滑るつもりでフニテル(二本のケーブルにかかった特殊なゴンドラで、風に強いのだ。)で山頂に行ってみたらこれが酷かった。気温は-9℃で猛吹雪。大丈夫かな?恐る恐る滑り出して後悔した。顔は凍傷になりそうだし強風で部分的に氷が露出して滑りづらいのに視界はほとんど無くどっちに行って良いかも判らない。テケテケで滑り降りてレストハウスに避難。久しぶりに寒さにむかついたわ。3月末でこの天候は異常だ。 
 明日から2日間キャンプだから天候回復してくれないかな?