2005. 8. 6  南米選手権いってみよ〜。
 
 本日、ナショナルチーム・二星コーチより連絡があり、「南米選手権に出たいか?」との問いに、「出られるなら出たいです!」と即答。行く事になりました、南米アルゼンチン!そう「母を訪ねて3千里」で有名なところですね(違った?)。まぁ詳しい事は決まっていないがとにかく遠い事は確かだ。エアーチケットも高い!(フランス二往復出来そう・・・)でもとても大事な大会だから行くしかないでしょう。ワールドカップ出場選抜に関わるんだな。お金は〜〜〜何とかなるかな?どこかの元プロBXライダーが言ってましたわ。「借金すれば何でも買える!」ってね。恐ろしい・・・。 
 そんな訳で今年こそは参戦しようと思っていた「シマノ鈴鹿ロードレース」は来年までおあずけ。帰ってくるのは9月初め。フランス合宿で溜まってしまった仕事がやっと片づいてきたのに、また溜まってしまう訳だ・・・。コレ辛いところ。でも期日が迫ると仕事はかどるよね。達は軽く焦ってます。  
 ところでアルゼンチンてトコは何語じゃ?通貨は?・・・「地球の歩き方」持ってたかな・・・。 
  
 

2005. 8. 18  さあ〜出発だぁ〜。いま〜陽は昇る〜。
 
 タイトル見て「母を訊ねて三千里のオープニングテーマ!」と思った人。マニア過ぎに注意。そんな訳であっという間に出発日。ここ数日、留守中の仕事を片づけるのに奮闘した。ビジネスマンな気分になっちゃうぐらい頑張った(つもり)。荷物も整った。今回はエアーカナダ便という事もあり、それほど重量に神経使わなくても良いから楽だ。あまりにスムーズにパッキングが終了したので、何か忘れていないか不安。インソールは入っているか?ワックスは足りているか?などと何度も荷物をチェックしてしまう。落ち着く為に日記を書いているわけさ。 
 エアーチケットはマジ高かった!フランス3往復できちゃいますわ。旅の総額だとJTBで至れり尽くせりのパッケージツアーに行けちゃうね。悲しくなるからお金の話は止めよう・・・。乗り替えは3回。現地到着まで約2 日。時差12時間!地球の裏側ですじゃ。距離の話は辛くなるから止めよう・・・。目的のゲレンデはアルゼンチンのラスレニャス。(http://www.laslenas.com/)結構なリゾート。イイんじゃない?楽しめちゃうんでないの?雪も十分有るみたいだし、気温もマイナス。楽しいクロスコースだとイイなぁ〜。ちょっと盛り上がってきた。日本が暑すぎて雪国に行くイメージが沸かないのだよ。 
 さて、荷物の最終チェックでもするか。 
  
 

2005. 8. 19  人生最長の移動
 
※移動が長いので書く事もいっぱい。駄文が続きますが悪しからず。 
 
 中部国際空港は相変わらず搭乗しない観光客が多く来ている。万博のためか外国の方々も多い。オイラはエアーカナダにチェックイン。特に問題なし。その後「豆天狗」という高山ラーメンというか「中華そば」をたべた。最近セントレアでお気に入りの食べ物なんです。昔ながらの醤油スープと細麺がスッキリしていて旨い。おもわずスープ飲み干してしまう。満足してバンクーバーへ飛び立った。機体が古くパーソナルディスプレーではないので映画はあまり楽しめず、アテンダントのオバちゃんはそそっかしくて、コーヒーこぼしたりお膳を何度も下げ忘れたりとお粗末。アメリカ・カナダ系の航空会社はサービスの質がイマイチな気がするのは私だけか?  
 
 バンクーバーでトロント行きに乗りかえ。国内線なんだけど5時間程も乗るのね。カナダも広いですな。トロント空港は初めて来たが広い空港だ。ターミナルが3つで搭乗口は500番台まで有ったぞ。実際500も有るか確認してはいないが広い事は確かだ。ここで4時間程待ちなんです。その昔シンガポール空港に初めて行ったとき、あまりの広さにワクワクして隅々まで歩いて見て回った事がある。結局似たようなお店が有るだけなんだけど面白かったな〜。今は隅々まで見て回るなんてことはしなくなった。だってどこの空港も大して変わらないんだもん。ターミナル間をバスで移動しなければ行けない空港だとそんな気も起こらない。異空間の新鮮な感じが楽しいんだな。南米アルゼンチンって刺激的な感じがする。どんなところか楽しみだ。 
 
 そのうち二星コーチ達と合流する予定だが、何時に来るかは知らない。ヒマだ。今は夜なので景色も楽しめない。思ったより肌寒い。いつものように移動時の服装はTシャツ、短パン、ビーサンである。ビーサンはもう何カ国一緒に旅したか判らない程の相棒。ブーツと違って臭くならない(これ重要!)から壊れないかぎりは何年でもはけるし水陸両用と場所を選ばない。年中使っていますね。旅には絶対必要な素晴らしいアイテムと思っているのはオイラだけか? 昔そんな大事なビーサンを忘れて名古屋を出発してしまい、成田乗り替えの時に友人に借りて持ってきてもらった事があるほど旅には必要なヤツなんだ。雪国では売ってないのね。 
 
 二星コーチ、チューンナップの菊池さん、吉田、大橋、高橋と合流。ちょっと腹減ったからサンドイッチとビール購入。10カナダドルは高いんでないの? 搭乗時間はいつの間にか1時間遅くなっていて搭乗口も変更されていた。搭乗時間になっても搭乗は始まらず、さらに遅れて飛び立った。ここからサンチャゴ経由で12時間以上かかってブエノスアイレスに到着。いやぁ〜遠いね。早速ペソに換金しようと銀行へ行ったら、日本円は取り扱っていないらしい。念のためUSドルを少し持ってきていたのでそれをペソに換金。カードがどれくらい使えるか心配じゃ。 
 
 空の移動はひとまず終了。市内のホテルにチェックイン。エントランスは結構立派だけど部屋はちょっとやつれたビジネスホテルだな。さっそくブエノスアイレスの街に出発。オイラが思い描いていたアルゼンチンとは程遠くかけ離れた都会的な街だった。そして車の交通量が非常に多い。片側7車線もある道があったりして、トラックやバスが排気ガスをモクモク吐きながら爆走している。歩行者優先という意識はあまり無いようだ。運転荒いッス。そして排気ガス臭い。古い車も多いし排気ガス規制なんて無いんだろうな。 
 
 大統領府辺りまで歩いてプエルト・マデーロ地区にある煉瓦造りの旧保税倉庫近辺を見て回った。ここは港に面しているんだけど再開発でおしゃれな街並みに作り直されたようだ。その中にある小汚いスニーカーでは一寸気が引けるようなレストランに入ってディナーにした。メニューはイタリアン系料理。スペイン語はよく判らないけど英語の注釈見ながら、みんなでサラダ、パスタ、リゾット、ステーキ、おすすめワインなどを注文。「随分注文するね。お腹空いてるの?」と言われてしまった。もしかして量が多いのか?その通りでした。基本的に日本の1.5〜2倍くらい盛りつけてある。肉は特にデカかった。みんなでで限界まで頂きました。 
 そしてお会計。明細には$250とある。ペソか?ドルか?ペソなら1万円未満で安すぎる。ウェイターに聞いてみると「勿論ペソだよ!」とのこと。ちゃんとしたレストランで腹一杯喰って一人1500円程度という安さ。ステキです、アルゼンチン! あとで判った事だがアルゼンチンの平均月収は5万円程度らしい。そう考えると納得。町中なら日用品も十分買えるから、頑張って日本から持ってこなくてもこっちで買った方が安いのね。 
 満足してホテルに帰ったら爆睡でした。 
 
写真:ホテルに有ったビデ一体型シャワー設備。う〜ん合理的。使い方判らなくて水かかった・・・。 
  
 

2005. 8. 20  ぶえのすでぃあす
 
 朝5時集合でホテル出発し国内線空港へ向かう。ブエノスアイレスは国際線と国内線が結構離れている。チェックインカウンターはなぜか大混雑。二星コーチが代表で列に並んでチェックインしようとすると、後ろに並んでいたヤツが「全員で並んでいないからダメだ!」と係員に文句言って、係員もめんどくさそうに「もう一度並び直せ」と言ってきた。つたない英語で言い返したが聞く耳もってくれず、渋々全員で並び直した。文句言うなら並び始めた時に言えばいいのに、さんざん待ったあげくチェックイン直前に言うなよ!スペイン語で文句が言えない事を悔やんだ。 
 
 そんな訳で凄い時間をかけてチェックイン完了。重量超過のことを何も言われなかったのは幸いだった。急いで搭乗したが時間通りに飛び立つ事もなく焦る必要は全くなかった。なぜか達と大橋のみエコノミーで、他の人はビジネス。まぁ短距離便だから大して悔しくないもん!って思ったけど朝食がちゃんとした食器で出されていた事に愕然。わたしら擦りきれたプラスチックトレーに、しなびたクロワッサンとクラッカーだけでした。ううっ悔しい! 
 
 目的地は「サン・ラファエル」。あっという間に飛行機は到着。ビジネスに座っている人達はサクサク降りて行った。おいらも後を追おうとしたが、隣のお兄さんが「まだだよ!」と止めてくれた。どうやらそこは「サン・レイス」という所だったらしい。経由地が設定されているなんて全く知らなかった。降りてしまった二星さんたちを飛行機の乗り口から大声で呼びとめたが、気づいていないらしく「早く降りてこい」と手招きされちゃった。違うんだよ、建物の空港名を見てくれ! やっと気づいたらしく、いそいそと戻ってきた。あれ呼び止めなかったら飛行機飛び立っちゃうね。危ないわ。この便は田舎方面をまわるローカル便なので、何カ所も経由するみたいだった。良く確認しましょう。 
 
 サン・ラファエルで予約しておいたチャーターバスに乗り込み300km先のラス・レニャスを目指す。空港近辺の街並みはオイラが思い描いていたアルゼンチンそのものだった。赤い煉瓦だけで積み上げられた家々。部分的に色の違う名前の判別できないハゲタイヤを履いた旧車。ガタガタの舗装路。壁だけになった廃屋。どこまでも続くブドウ畑。そう、マルコはここで母を訪ね歩いたんだ! ちょっと安心。低い草木しか生えていないような荒野の道を、遙か彼方にみえる雪をかぶった山並みにむけひた走る。4時間程走ってゲレンデ到着。いやぁ〜遠かった!丸2日かかったね。 
 
 ホテルにチェックインしてとりあえず昼飯食べに出かけた。適当なホテルのレストランでみんな揃って肉喰った。これまたデカくて旨くて安かった。これなら毎日外食でもイイかもね。朝食と夕食はホテルで出る。どうやらアルゼンチンの夕食時間は20時頃が普通らしい。ホテルの夕食は野菜スープとパスタそしてデザート。スープは塩っ辛くて、パスタは昼に食べ過ぎたせいで食べ切れなかった。デザートはフルーツパフェ。こりゃ間違いなく太るな。 
  
 ホテルの電話は故障中で国際電話をかけられない。インターネットもムリ。ゲレンデにあるインターネットカフェで国際電話がかけられるらしい。遠くのホテルには無線LANが飛んでいるそうな。南米だからしょうがないね・・・。 
 
写真:ランチに食べた肉。ウェイトレスはビーフにちかい肉って言っていたが・・・。 
  
 

2005. 8. 21  滑走初日
 
 今日から滑るので、いつものように早めに起きてストレッチ&ジョギング。夜間に結構冷えるようで風もあって寒い。そんな中ショートパンツで外に出たのは失敗だった。上半身は暖まったけど下半身はムリだった。朝ご飯はシリアル、塩っ辛いパン、フルーツ。恐らく毎日同じメニューであろう。そのうち飽きるな。 
 
 念のためテーピング巻いて滑りに出発。雪はキッチリ冷え固まっている。ピステは粗めのガタガタ。1ヶ月ぶりに滑るオイラにゃ手強い。すっかり体が動かなくなっていて落とされまくり。雪が緩んできた頃やっと動きを思い出してきたが、本日はこれにて終了。標高も3000m越えてるし時差ボケも残っているからムリはしない。ゲレンデにあるレストハウスで昼食。「クラッシュ」というランチプレートを注文。「肉とライスにソースがかかったジャーマンフード」って聞いたんだけど、水団みたいなパスタに肉の入ったソースがかかっている見栄えの悪い不味そうなモノだった。「失敗した!」って思ったけど、食べてみると以外に美味しくて腹一杯になった。ドリンク込みで19ペソ。(1ペソは38円ぐらい) 
 
 今回はフランス合宿と違いアクティビティーは無いらしいので、各自でコンディショントレーニングを行う。いつものように補強の筋トレとジョギング。夕食はシーザーサラダとチキンのマッシュルームソース、そしてチョコレートムース。まずまず満足ですな。喰い物の事ばっかり書いてないか?。 
 
写真:ゲレンデからみえる山々。う〜ん美しい! 
  
 

2005. 8. 22  オフピステ
 
 明け方すごい強風で目が覚めた。地鳴りのように建物に響いてる。三角形の建物が多いのは強風が吹き抜ける土地だからか? 今日は昨日行かなかった左の谷の奥に行ってみた。リフトを3本乗り継ぐとピーク辺りに出られる。その3本目のリフトは急勾配の岩場にかかっていて、リフト線下はパウダーだったらかなり楽しめそう。でもこれゲレンデ内なのかな? 強風で何回もリフトが止まってしまい、ピークに到着するのに40分もかかってしまった。すげぇ寒かった・・・。そしたらスタッフが「オフピステに行くか?」と聞いてきたので、「行きたい!」と答えると「書類に記入しろ」と言う。名前、国籍、宿泊先、パスポートナンバー、サインを記入したら、ナンバーを記入した紙帯を結びつけてくれた。そして「どこでも滑ってOK!」だって。リフト線下の岩場やシュートもOKってことか? う〜ん素晴らしい。「自己責任でどうぞ。」って事なんだな。早速リフト線下に突入。残念ながらパウダーは無く、吹き溜まりの柔らかい雪と締まった雪が混在する急斜面不整地だった。板は暴れまくってまともなターンを刻めないが、限界攻めてる感じで超楽しかった。とても一気には降りられず足はパンパンで辛かった。 
 
 トレーニングの集合時間に遅れていたので急いでリフトに乗ろうとするが、これまた強風でクローズしていたりする。動いているリフトにも人が集中してしまって、みんなと合流するのに30分ほど遅刻してしまった。申し訳ない! 今日はビデオ撮りして滑りのチェック。どうも乗れていないね。結構手強い斜面を滑っている事は確かだが、どちらのターンもボードを踏み切れていない感じがする。二星コーチから指導を受け、新たなイメージを試してみるが乗れていない。うぅっ、気持ちよく滑れにゃい。あとでビデオ観て修正するべ。 
 
 本日の昼飯もゲレ食。サラダと巨大ハンバーガーを選択。ハンバーガーは手を広げたサイズよりデカいぐらいか? 完食はムリじゃった。サラダは塩かけようと思ったら蓋が取れてザァ〜って山盛りに塩が・・・。試しに食べたら舌が痺れたわい。そろそろ昼メシは自炊にしようかな? ちょっとリッチに食後のエスプレッソ飲んでみたがイマイチだった。コーヒーはヨーロッパの方が旨かったなぁ〜。 
 
写真:このリフト下を滑ってOKなんです。ヤバイでしょ? 
  
 

2005. 8. 23  目からウロコ
 
 今日はアバランチコントロールの爆破音で目が覚めた。なぜ今頃?最近雪降ってないのに。クロスコース用の雪集めかな? 朝食に変化はなく同じメニューが続いている。目玉焼きとかでないかな? 
 
 今日は昨日のミーティングで指摘されたポイントをフリーランで修正したあとビデオ撮り。昨夜「GET UP」の菊地さんにエッジを調整して頂いたので、まずはその効果を確認する。結果は超良好! 今まで頑張ってコントロールしていたエッジングが、素直に踏んでいくだけで斬れていくのよ。オイラが考えていたエッジセッティングは甘かった。二星コーチに指摘された滑りのポイントも織り込んだことで、さらに気持ちよく落ちながらターンが斬れる。快調ですわ。あとでビデオチェックするのが楽しみじゃ。今までビベルはあまり入れないのが好みだったけど考え方変わったね。あとはスピードを更に上げて地形変化に対応できれば成績出ちゃうんでないの? あまりに気持ちよく滑れたので調子に乗っとります。こういう時は怪我に注意。程々にして終了。 
 
 本日の昼食はまた違うレストランに行ってみた。英語話せる店員は希だね。メニューは勿論スペイン語で想像つかない場合が多い。今日は3種類あるPLATO(皿?)の中から一つ選んでみた。ラビオリみたいなヤツと思っていたらただの平麺パスタだった。う〜ん手強い。昨日に比べれば適度な量で頑張らないでも食べきれた。そろそろ米が喰いたいね。 
 
 ビデオで滑り確認したら自分のイメージしていた滑りとは一寸違っていたけど板の動きはイイ感じ。もっと運動したほうがいいかな? スノーボードの事だけ考えていられるこの時間って幸せかも。明日はOFF。来たばかりで疲れが溜まってきているからね。夜は6本3ペソ(1本約20円!)のビールで乾杯。味は普通で問題なし。ワインも旨くて安いしイイ国だぁ〜。 
 
写真:ゲレンデにて待機中の救助犬。 
  
 

2005. 8. 24  OFF
 
 目覚まし無しでゆっくり寝た。今日特にやることはない。昼ご飯にカレーを作った。オイラは野菜を切る係。キッチンにあった包丁は錆びついて切れそうになかったが、菊地さんがエッジを研ぐように包丁も研いでくれたので快適に作業ができた。今回はカレー大好き二星コーチが日本からルーを持ってきてくれたので楽チンだ。前回のフランスでは現地で買ったカレーパウダー使ったら、カレーのニオイがする苦い物体になってトイレに流した実績があるのだ。美味しい挽肉のカレーができました。久しぶりの米に皆満足したようでした。 
 さて午後は何もする事がない。外に出るのもめんどくさい。あぁねむくなってきたよぉ〜。オヤスミ・・・・。 
 
写真:カレーの王子様(二星コーチ) 
  
 

2005. 8. 25  またもや強風
 
 明け方すごい強風で建物がうなっていた。下りをジョギングしていても向かい風でツライ。ゲレンデクローズになるかと思ったが、一部のリフトがクローズしただけでオープンした。ゲレンデ右端のコースが人も少なくピステがきれいなのでそこでトレーニングしようと思ったが、イタリアのスキーチームの貸し切りで使えなかった。少し待ったら一つのコースが解放されたのでトレーニング開始。ここは斜度もあって斜面変化が多いのでスピードトレーニングによい。ちょっと荒れているけどね。風は強いが気温は高い。雪はかなり緩んでグリップ良好。思い切って踏んでいけて気持ちイイ。少し滑りすぎたか? 足が重い。それにしてもクロスコースはどこにできるのやら? 全く準備している様子がない。いまさら中止はないよな・・・? 
 
写真:疲れた達。 
  
 

2005. 8. 26  あれ、OFF?
 
 昨晩は結局ずっと強風で建物がうなっていた。明け方、いやな夢で目が覚めた。西洋人形が襲って来るという内容。「うわぁ〜!」って達が叫んでいたのを二星コーチは聞いたらしい。眠り浅いのかな? 相変わらず建物は音をたてている。でもなんか音が違うぞ。何かが屋根を叩いている感じだ。あっ、雨だ。雪ではない・・・。結構降っている。止むかもしれないのでストレッチしながら明るくなるのをまったが、止む様子はない。本日OFF決定。またやる事無いね。 
 
 ヒマなので「アリエス」というホテルにやってきた。ここのロビーで無線LANが拾えるのだ。メールチェックや日記のアップに使わせてもらっています。ちょっと遠いのが難点。ビジターでもフィットネスジムやプール、ジャグジーが有料で使える。多くの人達がノートパソコンを開いてパチパチしてますね。地球の裏側から簡単に連絡がとれるってのもよく考えると凄い。世の中進化したねぇ〜。 
 
写真:若手アルパイン&クロスレーサーの高橋翔。 
  
 

2005. 8. 27  いきなり冬!
 
 結局昨日はず〜っと小説読んで過ごした。雪がちょっと降ったけどほとんど大雨降ってたからね。今回持ってきたのは京極夏彦の「ルー=ガルー」。前回のフランス合宿の時に途中読みだったヤツ。オイラ読むの凄く遅いのに加え、日本では読書できないんだよね。日本だとテレビ見ちゃう。だからまた持ってきて続き読んでるんだけど、相変わらずヘヴィーな読み物で面白い。帰るまでに読み切れないと秋のヨーロッパに持ち越しになっちゃう。 
 
 そういえば昨日こんな南米のゲレンデで日本人にあった。名前は聞かなかったが撮影で来ているフリースタイル系ライダーらしい。どこかで見た事有るような気がするが?オイラのニワトリ並みの記憶力では判りかねます。最初日本人だと思わなくて知らない振りしちゃった。日本語で話しかけられてビックリ。別のグループでも2名程の日本人ライダーが来ていた。みんないろんな所で活躍してるんだな。オラもがんばろ。 
 
 朝起きたら雨の音が止んでいた。今日は滑れると思ってストレッチしてからジョギングしようと外に出るとそこは冬景色。あれぇ〜あんなに大雨だったのに20〜30cmも雪積もってるよ。しかも吹雪。数歩外に踏み出してはみたが除雪もしていないし寒くてムリ。部屋に戻って軽い筋トレでウォームアップ。滑りに行く気持でいたら二星コーチが「視界不良だから今日もOFF。」だって。しかも明日はヘヴィースノーだとか? しょうがないからジムにでも行くか。 
 昨晩の夢は、オイラが住んでいた町を引っ越す事になったら、町人がいきなり襲って来るという内容。こんな映画あったっけ? 2日連続で襲われる夢。夢占い的には何なんだろう? 
  
 結局吹雪は収まらずジムに行くのもめんどくさいので、ホテルのロビーでハッキーサック(お手玉を脚でリフティングするヤツ)をやることになった。一時期流行ったよね。これがなかなか難しく全然続かない。飛び入りでオーストラリア人も加わってみんなで盛り上がってきたところで事件は起きた。狭いロビーにあるイスを隅にどけてやってたんだけど、そこに消火用ホースを収納しているガラス張りのケースが設置されていたのよ。ガラスには既にヒビが入っていて「これ割りそうだよね〜。気をつけよう。」って言ってた矢先、ガッシャ〜ン! ケツで押して完全に破壊しちゃった。それも気をつけようって言ってた本人が。彼の名誉のためにも実名は伏せさせて頂きますが、フランス合宿の時からホント楽しませてくれるんですよ彼は。いやぁ〜笑わせて頂きました。お腹いたいよぉ〜。ホテルに正直に話したところ、特にお咎めは無かったようです。ハッキーサックはお外でやりましょうね!コーチ。 
 
写真:あ〜割っちゃったぁ〜。 
  
 

2005. 8. 28  待望のパウダー!だがしかし・・・。
 
 雪は昨日から降り続いている。ゲレンデ周辺の地面が見えていたところは全て雪でパックされ完全な冬景色。綺麗〜。多少吹雪いてはいるが昨日よりはコンディションが良さそうなので、ゲレンデに行ってみたらTバーしか動いていない。しかも一番下の短いヤツが2本だけ。ロングターン4回転ぐらいだな。雪は柔らかいパウダーで最高なんだけど、こんな短い緩斜面じゃしょうがない。上にあがるリフトもその他のコースもクローズだからオフピステに行く方法が無い。嗚呼無念。仕方がないので緩斜面で基本の復習をする。次第にTバーが混んできた。今日は日曜だからTバー2本じゃ輸送能力不足。待つのもウザいからハイクアップ。5本程滑ってもう飽きた。よって終了。スッキリしねぇ〜。 
 
 昼食は自炊してみた。メニューは炒飯。ご飯は旨く炊けた。問題は薄くて小さなフライパンしかない事。焦げやすいし半人前ずつしか作れません。レンジ周りにゃ米が散乱したさぁ〜。でも美味しくできて満足。 
 昨日「ルー=ガルー」読み終わっちゃった。いつもと違う近未来が舞台のストーリーで「コレどうなの?」って思いながら読み進めていたが、正直面白かった。京極さんの小説はうざったいぐらいの考察・思想が良いんだな。でもこれで読む物が無くなっちゃったのね。こんなにヒマな時間があるとは思っていなかった。 
 
写真:先日レストランで食べたデザート「Rice&Milk」。まさかそのまんまの味とは・・・外人の味覚恐るべし。 
  
 

2005. 8. 29  念願のパウダー
 
 昨日、悲しい出来事があった。またハッキーサックで遊んでいたんだけど、その時ビーサンの鼻緒が切れた。3年前からオイラと共に世界各国を旅してきたビーサンで、どの靴よりも使用頻度が高くすっかり足に馴染んだお気に入りのヤツだっただけにショック。とりあえず応急処置して履き続けてはいるが、この旅で退役していただくこととなる。今までありがとう。 
 
 さて天候も少し落ちついたようなので「今日こそはパウダー喰える。」と思ってゲレンデに出かけたが、相変わらずTバーのみの運行。幸い一番奥の長いTバーがオープンしたので、そこで滑ろうと思ったがみんなも同じ考えのようで大渋滞。ゲレンデは空いてるんだけどTバー待ちが30分ぐらいとかなりダルい。我慢して並んで、念願のパウダー頂く事ができました。斜度が足りないのと雪の量が思いのほか少なく浮くような感じは味わえなかったが、久しぶりのパウダーに満足。もうすぐレースだから遊んでばっかりもいられない。練習もしたさぁ〜。でも昼まで頑張っても5本ぐらいしか滑れなかった。もう待つのもツライのでランチして帰ろうと思ったら、クワッドリフトが開いていた。クワッドからはかなり多くのオフピステにアクセスできるのだ。行こうかと思ったけど疲労の事も考えて止めておきました。レースのため此処に来ているのだからね。う〜ん残念。 
 
 今回高所でのレースという事で肉体疲労を軽減するため、二星コーチが簡易型の酸素チャージャーを持参してきている。午後、それを使って酸素吸入してお昼寝したら5時間ぐっすり寝てしまった。我が家でもナショナルの酸素チャージャー使ってるんだけど、ホントよく眠れる。スッキリした。でもコンディショントレーニングする時間無くなっちゃった。 
 
 ホテルにはレースに参加する選手達が多く泊まっている。食事の時レストランで見かけるんだけど、マジ外人でけぇの。胸板、腰回り、腕周り、脚、どれをみてもでっかい。この先どんなに頑張ってもあの体にはなれない。オイラと比較したら大人と子供ぐらいの差があるね。正直羨ましい。でもあいつらに勝たなきゃワールドには行けない。やりがい有るねぇ〜。楽しみだ。 
 
写真:ああ、今日も山がきれいだ。 
  
 

2005. 8. 30  見えない・・・。
 
 朝のジョギングでは星が見えていたので天気いいと思ったら、滑りにいく頃には雪が降り出してきた。雪面が見えない。こういう時って切り替えのタイミングが判らないんだよね。特にバックサイド。ピステも荒いし所々雪がゆるくてノーズが刺さる。手強いッス。そんな中みんなでトレーニングしていたらパトロールに「一般人に対して危ないからペアリフトの方に行け!」と言われた。一般人は2〜3人しか滑っていない。我々の人数の方が多いのに・・・。イタリア・スキーチームはコース貸し切りでピステ輸送とかしてもらっているのに、俺たちにはずいぶんな扱いじゃない? 
 
 しょうがないのでペアリフトに移動したらペアリフト開いてないし! 仕方なくTバー乗って練習再開しようと思ったが、人も多いし練習にならない。よってトレーニングは終了。シャキッと滑り込めてないなぁ〜最近。雪は良いのでパウダー求めて先日行ったリフト線下に行こうとしたが、リフトが動いていなかった。どうやら雪が積もりすぎてリフトが雪面に接地しているらしい。もう一つの未だ動いているのを見た事がないペアリフトは、雪崩で支柱が曲がってしまって動かせないらしい。恐るべしアンデス山脈。 
 
 結局クワッドリフトでパウダー喰う事にした。だがしかし既に食い荒らされておりボコボコ。それでも2本程頑張ってパウダー急斜不整地を攻めてみた。結構満足。 
 
 夜、大会のオープニングパーティが有った。選手達がたくさん集まっていて盛り上がってたね。モデルだかキャンペーンガールのお姉様達も居て超かわいかったぁ〜。スタイルもええのぉ〜(ただのエロオヤジのように眺めとりましたわ)。ブラジルの選手と適当に話していて、何喋ってるかよく分かんないんだけど妙に盛り上がって楽しかった。「ジーコ。ジャパン。サッカー。」とか言ってたな。オイラのイエローとグリーンのTシャツみて「ブラジルカラー!」って喜んでた。オモシロいヤツら。 
 海外の大会って主催者側がイベントとして盛り上げてくれるんだよね。「競技会」じゃなくて「イベント」なの。参加者以外も楽しめる。こう云うの好き。この辺のスポーツに対する土壌の違いっていうのかな? 痛感しますわ。 
 
写真:きれいなお姉さんを隠し撮り。「写真撮らせて」って吉田が言ったら断られたそうだ。 
  
 

2005. 8. 31  また見えない・・・。
 
 明日は公開練習なので今日は最後の調整日。休む人、滑る人それぞれの調整方法でコンディションを整える。オイラはキッカーやウェーブ等上下の動きが練習できていないので、それだけ確認しにゲレンデに出た。風も止んで天候は落ちついている。雪は少々ドライ気味のパウダーが上に乗っかっている。問題は雲が空を覆ってしまって雪面状況が確認しづらいこと。アップで滑ったバーンは雪が踏み締めて無くボコボコ。それが視認できないからスゲ〜滑りづらい。キッカーもすべてクローズ。危ないから練習は中止。クロスコースはだいぶ出来つつあるが雪面が見づらくてよく判らない。もう止め、部屋に撤収。あとは明日頑張りましょう。 
 
 昼飯くって外みたら快晴の青空になってた。どうも我々は滑るタイミングを外しているようだ。焦りすぎ? この天気で雪質だいぶ変わりそうだ。ワックス変更するかな。晴れたお陰で山がきれいだ。景色を眺めながら今日はお散歩でコントレ。靴がビチャビチャなのを無視すれば、とってもイイ気持ちだぁ〜。 
 
 写真:Tバーリフト。このまるい部分を股に挟んで引っ張られます。ここのは曲げが入っているのでフリースタイルでも内股が痛くなりにくい親切設計。登っていく途中でコーナーがあったり、高速リフトみたいに搬器がワイヤーから離れる構造になっていて珍しい。こんなのオイラはじめて見た。